乳歯列から前歯の交換時期にかけて「歯並びが気になるけどできれば矯正治療はやりたくない」、「歯並びが悪くならないように何か家庭でできる予防法はないかな」と考えていらっしゃる方も多いと思います。
成長期のお子様では、筋肉の力は顎の成長や歯並びに大きな影響を及ぼします。口を閉じて鼻で息をすること、嚥下・咀嚼・発音の際の正しい舌の使い方が不正咬合の予防に非常に大切です。筋肉は生きた矯正装置ともいえます。
この時期は治療に対してお子様の協力が得られにくい時期ですが、できるだけ早い時期から使用し、機能や習癖を改善することで、正常な成長を導くことを目的としています。
ごく簡単な取り外せる装置としての歯列矯正用咬合誘導装置は準備矯正として効果的な場合があります。
歯列矯正用咬合誘導装置は筋機能訓練の補助的な装置でもあり、顎関係の改善や歯列の拡大に効果があります。取り外せる装置や固定式の装置で歯に矯正力をかける前に、お口の周囲の筋肉を正しく使うことで不正咬合を予防します。筋機能療法(MFT)などの指導を行いながら経過観察をおこなうことが多くなります。
この歯列矯正用咬合誘導装置には「プレオルソ(大塚式)」「マイオブレース(P3)」「ムーシールド」といった種類があり、状況により使い分けます。就寝時と起きている時間の1時間、お口の中に入れてお家で使用するマウスピースです。

小児の歯列矯正用咬合誘導装置の種類



永久歯の萌出スペースを確保
歯並びの安定にとって、口腔周囲筋のバランスが整っていることが大切です。舌は歯列の内側にあり、舌を運動させることで自然に歯列を外側に広げる力が加わります。逆に外側からは頬や唇の筋肉によって、内側に押される力が働きます。内側と外側の力が拮抗した位置に歯は安定します。
頬を吸う力が強いと外側からの筋肉の力が作用し、歯列は細くなりスペースが不足してきます。また舌を突出させる癖は、前歯が突出してしまいます。指しゃぶりや舌癖などの悪習癖は、歯列の大きさや歯の位置に影響しています。
口腔周囲筋のバランスが整い歯列を安定させるためには、舌の位置が大切になります。正しい位置はスポットと呼んでおり、舌を挙上し上の前歯の後ろの歯肉に舌の先を付け、舌が上顎に吸盤のように吸着している状態をいいます。
舌の挙上は大切であり、上顎の発育に影響します。口呼吸の人はいつも口が開いた状態で舌が口蓋の歯肉から離れているため、上の歯列を内側から支えることができなくなり歯並びのアーチが狭くなり前歯が突出する傾向が見られます。

小さなお子様の「受け口」の改善
乳歯が生えそろったお子様の、反対咬合(受け口)で悩んでいるお母さまもいらっしゃると思います。この時期の受け口は、骨格的な問題ではなく、前歯の傾斜が原因であることが多くみられます。上の前歯が内側に傾斜している場合、下の前歯が前方に傾斜している場合がありますが、これも舌の位置が影響している場合があります。乳歯が抜けて永久歯が生えてくる時期までに口腔周囲筋のバランスが整えば、歯の向きが変わって自然に治ってしまうこともあります。しかし、なかには永久歯の前歯も受け口になってしまい、前歯の矯正治療が必要になる場合もあります。
歯列矯正用咬合誘導装置は、舌や口のまわりの筋肉のバランスを整え、筋肉の力で歯を動かす装置です。乳歯列の間に受け口が改善できれば、永久歯は正常な位置に萌出してくることがほとんどです。乳歯しか生えていない4歳ぐらいのお子様から、受け口の治療をはじめていただけます。受け口のお子様すべてに有効なわけではありませんが、ぜひご相談ください。

口腔筋機能療法(MFT)とは?
遺伝だけでなく幼少期の生活習慣や癖は、歯並びや咬み合わせに大きな影響を及ぼします。口腔筋機能療法(MFT)は、舌や口唇、頬などの口腔顔面筋のトレーニングを行い、筋バランスを整えていく治療です。咀嚼時、嚥下時、呼吸時、発音時、安静時の舌や唇の位置を意識することで、不正咬合の改善や予防を行います。普段は無意識に行っている動きなので、毎日根気強く続ける必要があります。

ムーシールド装着症例
Before
After
- 基本料金:33,000円
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初診相談:2,200円
(メールでお申込みいただいた方、ご紹介の方は無料) - 精密検査(コンサルテーション含)30,800円
- 通院毎の管理料:3,300円×12回
- 正しく装着できない場合、十分な効果が得られない
- 一時的に装置に違和感を感じることがある
- 就寝中に口から外れたり、強い歯ぎしりにより装置が破損したりすることがある
当院の症例については、症例紹介ページをご覧ください。

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